この記事のポイント
- 次回試験は2026年8月8日(申込は7月15日まで)。
- 貨物・旅客あわせて249問を無料で練習できるWeb問題集を公開中。
- カテゴリ別の正答率が表示され、苦手分野を一目で把握できる。
- 合格率は30%台。法令4分野+実務に最低正解数があるため、合計60%超でも分野ごとの取りこぼしで不合格になる。
なぜ今、運行管理者の確保が経営課題なのか
運行管理者は、営業所ごとに国家資格者を選任しなければ事業を続けられない、運送会社の根幹を支える人材だ。にもかかわらず、有資格者を外部から採用するのは年々難しくなっている。厚生労働省「一般職業紹介状況」(2026年3月)によると、配送ドライバー(正社員)の有効求人倍率は2.72倍、全産業平均1.17倍の2倍以上で推移している。運転者の確保ですらこの水準で、運行管理者の有資格者がスポットで採用市場に出てくる確率は決して高くない。
一方で、仕事量が減っているわけでもない。国土交通省「自動車輸送統計」(2025年12月)では、営業用トラックの年間輸送量は約2億トンで横ばいが続いている。荷物は変わらず動いており、配送現場のオペレーションは止められない。
制度面の縛りもはっきりしている。貨物自動車運送事業輸送安全規則第18条により、運行管理者は営業所ごとに車両29台までは1人、30台以上で2人以上の選任が必須だ。「うちの規模ならいなくても回る」という運用は法令上できない。
結論はシンプルだ。市場から有資格者を引いてくるのが現実的でない以上、社内で資格を取らせるか、自分自身が取るしかない。だからこそ、限られた勉強時間で1回で確実に受かることが、目の前の経営課題として立ち上がってくる。
まず30問解いて、今の実力を確認しよう
合格までの最短ルートは、参考書を1ページ目から読み込むことではない。まず30問解いてカテゴリ別の弱点を洗い出し、苦手な分野だけを集中して潰すやり方が、社会人受験者には現実的だ。
当サイトの「運行管理者試験 Web問題集」は、貨物・旅客それぞれ90問のオリジナル練習問題に加え、公式に公開されたCBT試験の出題例から構成した120問をあわせ、計249問を無料で公開している。会員登録は不要で、すぐに解き始められる。貨物の問題は出題傾向を分析して作成したオリジナル練習問題、旅客の問題はCBT試験で公開された出題例をもとに構成しています。
ランダム30問モードを選べば、本番と同じ問題数で実力を測れる。終了後にはカテゴリ別の正答率が一覧で表示され、60%を下回ったカテゴリがそのまま「次に勉強すべき分野」になる。いきなり全範囲を網羅しようとせず、弱点が見えてから対策本を開くほうが、結果として勉強時間は短く済む。
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試験の出題構成と合格ライン
試験は貨物・旅客のいずれも全30問で、出題分野の構成は共通している。
カテゴリ | 貨物 | 旅客 |
|---|---|---|
事業法(貨物法/道路運送法) | 8問 | 8問 |
道路運送車両法 | 4問 | 4問 |
道路交通法 | 5問 | 5問 |
労働基準法 | 6問 | 6問 |
実務上の知識及び能力 | 7問 | 7問 |
合計 | 30問 | 30問 |
合格基準は、公益財団法人 運行管理者試験センターが公表しているとおり、次の2条件を同時に満たす必要がある。
- 全体で60%以上(30問中18問以上)の正解
- 法令4分野(事業法・車両法・道交法・労働基準法)はそれぞれ1問以上、実務は2問以上の正解
つまり「苦手な1分野を捨てて他で稼ぐ」戦略は構造的に成立しない。合計点で60%を超えていても、いずれかの分野が0点なら不合格になるからだ。
合格率の推移を見ると、難易度の体感がつかみやすい。直近の令和7年度第1回(2025年8月実施)は貨物37.2%・旅客34.1%、令和5年度の貨物は33.5%、過去5年の平均はおおむね33〜34%で推移している。3人に2人が落ちる試験という前提に立ってスケジュールを組むのが現実的だ。
合格率の推移や、不合格になる典型的な原因については、運行管理者試験の合格率30%の実態と初回受験で落ちる理由を徹底解説で詳しく扱っている。
カテゴリ別攻略ポイント — 現場経験を武器にする
各カテゴリの押さえどころを、現場業務とのつながりを意識して整理する。実務でやっている作業がそのまま得点源になる分野と、暗記が必須の分野では、勉強の力の入れ方を変えたほうがよい。
貨物自動車運送事業法(8問)— 配点最大の主戦場
30問中8問と最も配点が大きく、合否を左右する分野だ。毎日の点呼、運行指示書の作成、運転者台帳の管理など、運行管理者の実務そのものが出題範囲なので、現場経験のある受験者は最も得点しやすい。
逆に盲点になりやすいのは、日常業務であまり触らない手続き系の論点だ。事業計画変更の届出先、運送約款の法定記載事項、運行管理者の欠格事由など、条文を読まないと答えられない設問は、過去問演習で必ず潰しておく必要がある。
道路運送車両法(4問)— 実務感覚で半分は取れる
車検の有効期間、定期点検の周期、自動車検査証の記載事項などが頻出だ。実務でディーラーや整備工場とやり取りしている受験者なら、感覚で半分は取れる。
取りこぼしやすいのは、整備管理者の選任義務・要件との切り分けだ。運行管理者と整備管理者は別資格・別役割なので、両者の責任範囲を整理しておくと迷わない。整備管理者の選任義務や違反リスクについては、整備管理者とは?選任義務と資格要件、違反リスクを徹底解説を参照してほしい。
道路交通法(5問)— 現場感覚で正解できる問題が多い
過積載の罰則、最高速度、駐停車禁止場所、信号・標識の意味など、ドライバー業務を経験している受験者なら肌感覚で正解できる問題が多い。
引っかかりやすいのは、過積載に関する荷主への措置命令など、近年強化された規定だ。「自分が運転する側」と「会社として責任を負う側」では論点が変わる点を意識して読み解くと、選択肢を絞りやすくなる。
労働基準法(6問)— ここが最大の落とし穴
実務感覚ではなく、改善基準告示の数字を正確に丸暗記できているかが問われる。ここを落とすと合格ラインが急に厳しくなるため、本気で覚える必要がある。
厚生労働省「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示。2024年4月改正施行)で定められた、押さえるべき数字は以下のとおりだ。
- 1日の拘束時間: 原則13時間、最大15時間
- 1か月の拘束時間: 原則284時間(284時間超は連続3か月まで)
- 1年の拘束時間: 原則3,300時間
- 休息期間: 原則継続11時間(努力義務)、下限9時間
- 連続運転時間: 4時間以内(中断は1回おおむね10分以上、合計30分以上)
- 時間外労働の上限: 年960時間(2024年4月施行)
数字さえ正確に押さえれば、6問中4〜5問は取れる。逆にここで2点台に沈むと、他の分野でいかに稼いでも合計18点には届きにくくなる。
実務上の知識及び能力(7問)— 現場経験者の得点源
事故報告の手順、異常気象時の運行可否判断、運転者の健康管理、車両の点検手順など、実務に近い設問が並ぶ。現場経験のある受験者にとっては最も得点しやすいカテゴリだが、7問中2問以上の正解が合格の最低条件である点には注意が必要だ。「ここは取れる」と油断していたら2点を切って失格、というケースが毎年発生している。
弱点カテゴリがわかったら、集中対策へ
カテゴリ別練習モードで、苦手な分野だけを反復演習。合格ラインまでの距離を最短で詰められます。
試験日程と申込方法
次回試験は令和8年度第1回 2026年8月8日(木)に実施される。申込期間は2026年6月15日〜7月15日で、申込はインターネット経由のみ。試験方式はCBT(コンピュータ試験)で、全国の指定試験会場から日時を選んで受験する。
受験料は6,000円(非課税)に加え、システム利用料660円(税込)が必要だ。結果発表は2026年9月24日に予定されている。最新の日程・会場・受験要領は、公益財団法人 運行管理者試験センターの公式サイトで必ず確認してほしい。
当ページの練習問題は学習目的の参考資料です。合格基準・出題範囲・試験日程等の最新情報は、公益財団法人 運行管理者試験センターの公式サイトをご確認ください。記事内の統計データは各出典の公表時点の情報に基づいています。



