運行管理者試験 時間とは、運行管理者試験の試験時間(90分間)、試験当日の受付・開始・終了の時刻、および受験申込期間の期限のこと。合格に向けた学習時間の目安も含めて理解しておく必要がある。

主要データ

  • 試験時間:90分間(公益財団法人 運行管理者試験センター)
  • 年間受験者数(貨物):約3.8万人(令和5年度、運行管理者試験センター)
  • 合格率(貨物):30.2%(令和5年度第2回、運行管理者試験センター)
  • 申込期間:約1カ月間(令和8年度第1回は2026年6月15日〜7月15日)

試験当日の時間割を見誤ると受験不可になる

運行管理者試験では、学習内容だけでなく当日の時刻管理も合否以前の前提条件となっており、受付開始・受付締切・試験開始の関係を正確に把握していないと、準備が整っていても受験そのものができなくなるため、まずは時間割の全体像を先に押さえておきたい。

運行管理者試験(貨物)は年2回、全国一斉にCBT方式で実施される。令和8年度第1回の試験実施期間は2026年8月8日から9月6日までの約1カ月間であり、受験者は期間内の任意の日時を選択して受験するが、この「期間中に自分で日時を選ぶ」仕組みを理解していないと、申込締切の7月15日を過ぎてから慌てる事態になりやすい。実際に、全日本トラック協会が各都道府県トラック協会を通じて行う受験案内でも、「申込期間と試験期間の違い」を強調する記載が増えている。

試験時間は90分間で固定されており、問題数は30問(貨物)で4択のマークシート形式(CBT画面上での選択)となるため、単純計算では1問あたり3分になるが、実務経験がある受験者でも見直しを含めて75〜80分程度を要することが多い。さらに、試験会場の受付は試験開始30分前から可能で、受付締切は開始15分前となっているため、この15分のバッファを切ると受験不可となる。東京都内の試験会場でも、交通遅延で締切に間に合わず受験できなかった事例が令和4年度の第2回試験で複数報告されている。

申込期間の「期限」を把握しないと次回は半年後

令和8年度第1回の申込期間は2026年6月15日から7月15日までであり、インターネット申込と郵送申込の両方が可能だが、郵送の場合は7月15日の消印有効であるため、実務上は7月14日の夕方までに投函する前提で動いたほうが安全である。とくに、全国の運送会社が繁忙期に入る前のこの時期は、総務担当者が複数名の受験申込をまとめて処理するケースも多く、書類不備や写真サイズの誤りで再提出になると期限に間に合わないため、社内確認まで含めた逆算が欠かせない。

運行管理者試験は年2回しか実施されないため、1回逃すと次回まで約半年待つことになる。令和8年度第1回を逃すと、次は令和9年2月〜3月実施の第2回試験となる。この半年の遅れは、運行管理者の欠員が出た際の事業継続に直結する。貨物自動車運送事業法では、営業所ごとに配置すべき運行管理者の数が車両数で定められており(車両29台までは1名以上、30台以上は30台ごとに1名を追加)、欠員が生じると運輸支局から行政指導の対象になるため、受験機会を1回失う影響は単なる資格取得の遅れにとどまらない。国土交通省の監査実施状況(令和4年度)では、運行管理者の選任不備が監査事由の上位に位置している。国土交通省の令和4年度監査実施状況によれば、監査対象事業者のうち運行管理者の選任違反が約18%を占め、主要違反項目の上位に位置している。

CBT方式の導入で「試験日の選択肢」が増えた背景

令和5年度からCBT(Computer Based Testing)方式が全面導入され、受験者は約1カ月の試験期間内で自分の都合に合わせて日時を選べるようになった。従来のペーパー試験では年2回の特定日に全国一斉実施だったため、その日に出張や配車業務が重なると受験できなかったが、CBT化により運送会社の繁忙期を避けて受験日を設定できるようになり、受験機会の公平性は向上した。一方で、運行管理者の選任基準は車両29台まで1名以上、30~59台で2名以上と段階的に増え、車両台数の増加に伴い有資格者の確保が経営課題となるため、受験可能日の拡大は現場運営の柔軟性にもつながっている。

ただし、試験会場(テストセンター)の座席数には限りがあり、人気の日時である土曜午前や平日夕方は早期に埋まりやすいため、申込開始日の6月15日に早めに予約を入れないと、希望日時が取れず平日日中の受験を選ばざるを得ない場合も出てくる。東京都内のテストセンターは複数あるが、いずれも駅から徒歩圏内のビル内に設置されている一方で、地方の受験者は最寄り会場まで片道2〜3時間かかる場合もあるため、日時の自由度が広がったにもかかわらず、実際には移動負担と空席状況の両方を見ながら判断する必要がある。公益財団法人 運行管理者試験センターの公式サイトでは、会場ごとの空席状況をリアルタイムで確認できる仕組みを提供している。

試験当日の所要時間は移動込みで4〜5時間

試験時間90分に加えて、受付から退場までの所要時間を含めると、会場滞在時間は約2時間になる。受付(開始30分前〜15分前)、試験90分、結果確認と退場手続きで15〜20分。さらに、会場までの往復移動時間を加えると、丸一日潰れると考えた方が現実的であり、運行管理者が試験を受ける日は代務者(補助者)の配置が必須になるため、受験者本人の準備だけでなく営業所全体の勤務計画まで調整しておく必要がある。貨物自動車運送事業法施行規則では、運行管理者が不在の間は運行管理者の業務を行わせるために運行管理補助者を選任しておく必要がある。

合格に必要な学習時間は実務経験で大きく変わる

運行管理者試験の合格に必要な学習時間は、実務経験の有無で50〜200時間程度の幅がある。運送会社で配車業務や点呼業務に3年以上従事している現場経験者なら、過去問演習と法令の暗記で50〜80時間程度が目安だ。一方、実務経験がない受験者(資格取得後に運行管理者になる想定のケース)は、道路運送車両法・労働基準法・改善基準告示の基礎から学ぶ必要があるため、同じ90分の試験であっても準備の重さは大きく異なり、150〜200時間程度を見込むことになる。

公益財団法人 運行管理者試験センターが公表している令和5年度第2回試験(貨物)の合格率は30.2%だった。合格基準は30問中18問以上の正答(60%以上)で、かつ各出題分野で最低1問以上の正答が必要。この「分野別最低点」の条件があるため、得意分野だけで点数を稼ぐ戦略は通用しない。出題分野は以下の5つに分かれている。同じ令和5年度第2回試験で旅客の合格率は34.7%と、貨物より約4ポイント高く、出題傾向の違いが合格率に影響していることが見て取れる。

  • 貨物自動車運送事業法関係(8問)
  • 道路運送車両法関係(4問)
  • 道路交通法関係(5問)
  • 労働基準法関係(6問)
  • その他運行管理者の業務に関する実務上の知識・能力(7問)

過去問を3〜5年分繰り返し解くことで、頻出論点(改善基準告示の拘束時間、点呼の実施要領、運行指示書の記載事項等)を押さえられる。全日本トラック協会や各都道府県トラック協会が主催する試験対策講習会(2日間・約16時間)を受講すると、実務に即した解説が得られるため、独学よりも理解が進む。講習会の費用は会員事業者で1万5000円〜2万円程度、非会員で2万5000円〜3万円程度が相場だが、補助金や助成制度の対象になる場合もあるため、費用だけで判断せず各都道府県トラック協会への確認まで含めて準備を進めるのが望ましい。

過去問で実力チェック

貨物・旅客の年度別過去問(令和5・6年度/各30問)と本番形式の練習問題129問を、ブラウザだけで挑戦できます。分野別の弱点が一目でわかるので、効率的に合格を目指せます。

過去問を解いてみる →

試験結果の発表は約2週間後、合格証は郵送で届く

CBT試験では、試験終了後に画面上で即座に正答数が表示される一方で、正式な合格発表は試験期間終了後にまとめて行われる。令和8年度第1回の合格発表日は2026年9月24日で、運行管理者試験センターの公式サイト上で受験番号による照会が可能になるが、合格証(運行管理者資格者証)は後日郵送され、到着まで発表日から1〜2週間かかるため、社内の選任手続きは正式発表と証票到着の時期を見込んで進める必要がある。

合格後は、所属する営業所の運輸支局に「運行管理者選任届」を提出して初めて、法定の運行管理者として業務に従事できる。選任届の提出期限は選任日から2週間以内で、遅れると貨物自動車運送事業法違反となる。運行管理者の選任が遅れた場合、運輸支局から行政処分(警告・事業停止)を受けるリスクがあり、Gマーク(貨物自動車運送事業安全性評価事業)の評価点にもマイナスの影響が出るため、合格通知の確認後は資格取得の達成感にとどまらず、届出実務まで一気に進める段取りが求められる。

補助者と代務者の配置で試験受験の時間を確保する

運行管理者が試験を受ける日は、営業所の運行管理業務が止まらないよう、運行管理補助者に代務させる体制を整える必要がある。補助者は基礎講習を修了していれば資格者証は不要で、点呼の一部(対面点呼の補助、乗務後点呼等)を実施できるが、補助者が行える業務範囲は限定されており、運行管理者の最終確認と押印が必要な業務(運行指示書の交付、アルコール検知器の使用確認等)は補助者だけでは完結しないため、受験日を決める前に業務の切り分けを明確にしておく必要がある。

中小規模の運送会社では、運行管理者が1名しか選任されていない営業所も多く、その場合は試験日に配車業務と点呼業務を誰が代行するかが課題になる。代務者を配置せずに受験すると、その日の点呼記録が不備になり、後日の監査で指摘を受ける。国土交通省の「自動車運送事業者に対する行政処分等の基準」では、点呼の実施義務違反は初違反でも車両停止処分(日車)の対象になるため、受験機会の確保は個人の都合としてではなく、監査対応を含めた事業所運営の問題として捉えておきたい。

次にやるべきは申込期間のカレンダー登録と過去問の入手

試験を受ける予定があるなら、まず申込期間の開始日(2026年6月15日)をカレンダーに登録し、リマインダーを設定しておきたい。申込開始と同時に希望の試験日時を予約しないと選択肢が狭まりやすく、会場や時間帯によっては業務調整の難しさが一気に増すため、同時に運行管理者試験センターの公式サイトから過去問(直近3回分)をダウンロードし、1回分を通しで解いてみる流れまでつなげておくとよい。90分で30問を解く感覚を掴むことは、学習計画の精度を上げるだけでなく、当日の時間配分の癖を事前に把握することにもつながっていく。

実務経験がない受験者は、全日本トラック協会が提供する基礎講習(3日間)の日程を確認し、試験日の2〜3カ月前までに受講を終えるスケジュールを組む。基礎講習の修了証は試験の受験資格にはならないが、実務経験1年未満の受験者にとっては法令の全体像を把握する最短ルートになる。次回試験まであと59日であり、申込開始まで5日しかないため、まず公式サイトで受験案内を確認し、会場の選択肢と空席状況を見ておくところから着手したい。

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